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LabVIEW / PXI でリスク無し、ストレスフリー試作機開発

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LabVIEW PXI でリスク無し、ストレスフリー試作機開発

ドルフィンシステムはナショナルインスツルメンツ社(以下、NI)のグラフィカル開発環境LabVIEWに積極的に取り組んでいます。

LabVIEW を用いた試作機開発

開発案件を外注するとき、

「本当に期間内に仕様を満たすものが出来上がるのか?」

心配になりませんか?

弊社なら、

  1. 高品質・柔軟なハードウェアで
  2. 今までより開発効率も高く
  3. お客様にも大きなメリット

がある受託開発を実現します。

受託開発のリスクを減らすには?

通常、実験機などを開発する場合、ハードウェアがすでに用意されている場合であれば開発は比較的容易ですが、ハードウェアを含めて開発する場合はリスク (≒ご迷惑をおかけする確率 ) が増大します。

ハードウェア開発にまで踏み切らなくても、市販のADCボードやRFモジュールなどを組み合わせて実験機を構成する場合でも、調達するハードウェア分の開発リスクが向上します。

というのも、

  1. 1.AD コンバータ
  2. RF モジュール
  3. FPGA ボード

の3種類のハードウェアを使用する場合、それぞれ違うメーカの製品を調達しなければならないことが多くあります。

別々のメーカの製品を利用するため、それぞれ「フィージビリティスタディ・検証作業 (≒ちゃんと動くのか確認する )」という泥臭い作業を行います。メーカごとに電気的仕様の差異、EMI/EMS(ノイズ)対策レベルの違い、デバイスドライバの善し悪しなど「仕様書に現れない振る舞いの違い」の調査は時間と根気が必要な作業です。

NI PXI プラットフォームを使用して実験機を構成する場合、

など、開発に必要な要素が揃っており開発リスクを極力抑えることができます。

LabVIEW/PXIとはどんなもの?

PXI モジュール(下図)とは、NI が開発している Compact PCI をベースにした、測定モジュール( RF, ADC, FPGA ボードなど ) の総称です。 これらを PXI シャーシ ( Compact PCI ベースの筐体 ) に組み込んで、1台の計測器を組み上げることが出来ます。

PXIシャーシとモジュール式計測機画像

これらのモジュールを制御するソフトウェア環境が「LabVIEW」です。LabVIEW はプログラミング環境(言語) ですが、一般的に使われているようなテキスト言語ではなく、Simulink のようなブロック線図でプログラミングを行います。 柔軟性、拡張性に優れたグラフィカルなシミュレーション環境になっており、PXI モジュールを制御するためのデバイスドライバやライブラリも整備されていて、驚くほど簡単に PXI モジュールの制御を行う事が出来ます。

LabVIEWには、信号処理や数学的な関数なども多数用意されており、高度な処理も短期間での開発を可能にします。

またLabVIEWは、NI社が提供する各種ハードウェア計測器群(PXI)と親和性が高く、PXIモジュールを制御し、データを収集、解析するなどのシステムを簡単に作れます。

つまり LabVIEW + PXI 環境には、開発を行うすべての要素が含まれています。そしてすべてが開発リスクを大幅に下げる効果があります。

LabVIEW で作成したデジタル変復調

LabVIEW で作成したデジタル変復調

開発効率の高さ

ドルフィンシステムのこれまで培ってきた、無線信号処理の研究用装置開発やFPGA開発のノウハウを、開発効率と信頼性の高いLabVIEW及び PXIプラットフォーム上で展開することによって、より多くのお客様の研究開発に貢献できると考えます。

ではどの程度お客様に貢献することが出来るのか、

具体的な数値で比較してみましょう。

今までの開発効率

下図は、ある開発期間の内訳を表したグラフです。このプロジェクトは、複数の FPGA ボードに信号処理アルゴリズムを実装を行いました。

全体の 27% の時間をかけて実装(本来のコア業務) を行いましたが、目立つのはデバッグに 42% の時間を消費してしまったことです。設計期間や実装を慎重に行うことでデバッグ時間を短縮することは出来たかもしれないのは反省点ですが、実はデバッグ時間の大部分を占めているのが、信号処理部分でのデバッグはなく HW 制御系(FPGA間のデータ渡しなど) でした。

つまり「アルゴリズム自体を実装する時間よりも、それを HW に組み込む作業に時間を消費した」事になります。

今までのプロジェクト開発効率グラフ

今までのプロジェクト開発効率グラフ

これからの開発効率

では次に、LabVIEW/PXI を使用した場合、どの程度開発効率が上がるのでしょうか?
全く同じプロジェクトで比較することは出来ませんが、ある程度 このプロジェクトは、PXI に組み込んだ「AD/DA 付き FPGA ボード」に IF 信号を入力し、信号処理をした後に、IF信号を出力するしたものです。
この図を見ると、設計と実装で 65% を占めており、逆にデバッグは 0% です。
もちろんまったくバグが無い訳ではなく、簡単なバグは実装に含まれています。こので注目したいのは、このプロジェクト開発中ハードウェアやデバイスドライバなど、制御系に起因する不具合やトラブルは一切発生しなかったことです。
今までの開発では、さまざまなデバイスとのやりとりで発生する不具合に悩まされていましたが、LabVIEW + PXI での開発では、本来取り組むべき信号処理に集中して開発することが出来、予想よりも早く完成をすることが出来ました。

PXI でのプロジェクト開発効率グラフ

PXI でのプロジェクト開発効率グラフ

もう一つのお客様のメリット

LabVIEW+PXI を使用して開発をした場合に、もう一つお客様に大きなメリットがあります。

それは「納品物がブラックボックスにならない」という事です。

通常 FPGA は VHDL、制御ソフトは C++, C# などで開発し、納品します。しかしそれらソースコードなどの納品物は、お客様にとって「実質的に使えない」ものではないでしょうか?

納品されたものに少し変更をしたいと思ってもそのハードルは高く、開発環境や言語などを習得しなければなりません。

しかし LabVIEW であれば、この図のようにブロック線図でプログラミングを行いますので、細かいところは分からなくてもだいたい分かるかと思います。

LabVIEWのブロック線図

LabVIEWのブロック線図

「新たに案件として予算を取るほどでもないけれど、少し変更したい」
という、当たり前のご希望にも添えるかと思います。

ドルフィンシステムとLabVIEW

ハードウェア計測器群であるNI社のPXIには、対応周波数の広いRFモジュール、IF回路とFPGA搭載のモジュールなど、移動体通信、無線信号処理に必要なハードウェアも既に揃っています。

これまで様々なハードルが存在してなかなかリアルタイム処理できなかったアルゴリズムも、
PXI+LabVIEW+ドルフィンシステムの開発力
で、対応できます。

リアルタイムでの無線信号処理をお考えなら、ぜひドルフィンシステムにご相談ください。

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