開発事例

開発事例 – ミリ波をレコーディングしてWiFi, LTE信号の伝搬環境解析

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case-2015-mmwave-recording-and-analyze

タイトル
ミリ波をレコーディングしてWiFi, LTE信号の伝搬環境解析

サブタイトル
ミリ波送受信は外部にコンバータを接続して解決

お客様の課題

目的 ミリ波帯(30GHz) 電波伝搬特性の計測
送信信号 LTE, 無線LAN (11a/11n)
周波数帯 30GHz
帯域幅 20MHz BW
受信側処理 受信帯域幅のIQデータをすべてストレージ収録する
計測する値 BER,PER, スループット(bps)等
特別な要求 無線を使用した計測のリモート制御
  • 第5世代通信(5G)を見据えてミリ波帯での電波伝搬特性の計測を行いたい。
  • 送受信とも1chで、30GHzを使用する。
  • 計測方法は、送信側からLTEもしくは無線LANを送信し、受信側でサンプリングしたIQデータをストレージに保存する。
  • 保存したデータは、ソフトウェアでオフライン解析する。
  • 解析結果は、BER、PER、スループット(bps)などを取得する。
  • 測定作業は一人でも出来るようにするため、送信側から受信側をリモート制御できる仕組みが必要。

 

開発事例 – ミリ波をレコーディングしてLTE信号の伝搬環境解析 - ブロック図

 

提案システム

ハードウェアについては、既にお客様が以下のナショナルインスツルメンツ製モジュール式計測器を所有していたので、これらをベースに用いて信号送信と信号受信→収録を行うシステムハードウェアを検討。

お客様所有品

PXIe-8135コントローラ 制御用CPUボード。Windows 7
PXIe-5644R 65~6GHz帯、80MHz BW送受信モジュール

提案当時、モジュール式計測器で30GHz対応モジュールがなく6GHzが上限であったため、外部30GHz⇔5GHzのアップコンバータ・ダウンコンバータを接続する形を提案。

ソフトウェアは大きく2つに分けて検討した。

一つは信号処理部分。LTE信号の生成と解析は、ナショナルインスツルメンツLTE計測ツールキットを検討したが、送信フレームフォーマット等や変調方式、リソース割り当て等を変更し柔軟な実験を行うことを考慮して内製することを決定した。

制御ソフト部分は、LabVIEWで全体を開発し送信側受信側の通信は、汎用の2.4G/920MHz通信モジュールを使用して相互に通信可能な設計にした。

送信側

PXIe-8135 制御用CPUボード。Windows 7
PXIe-5644R 信号送信用途で使用
5GHz→30GHzアップコンバータ 外部接続
2.4G/920MHz通信モジュール リモート制御用無線通信路

信号送信ソフトは、ユーザインターフェイス上でユーザが指定したパラメータに基づきLTE、無線LAN信号のバイナリ列を生成し、送信モジュールの信号送信を使用して送信する。

また送信タイミングなどを”2.4G/920MHz通信モジュール”を経由して、受信側に通知する。

受信・解析側

PXIe-8135 制御用CPUボード。Windows 7
PXIe-5644R 信号受信用途で使用
30GHz→5GHzダウンコンバータ 外部接続
2.4G/920MHz 通信モジュール リモート制御用無線通信路

受信側は、”2.4G/920MHz通信モジュール”を経由して送られてくる送信側からの制御コマンドを元に動作する。

送信側が信号送信する1秒程度前のタイミングで収録を開始し、IQデータをすべて保存する。送信側で指定した時間で収録を停止する。

収録したデータはユーザが解析ソフトを用いて解析を行う。

構成図

開発事例 – ミリ波をレコーディングしてLTE信号の伝搬環境解析 - 構成図

結果

当初の目的を達成することが出来た。

  • 屋内・屋外において送受信及びリモート制御を行う事が出来た。
  • 30GHz帯の収録が出来た。
    ナショナルインスツルメンツ製モジュール式計測器では対応していない周波数帯であっても、外部にアップコンバータ、ダウンコンバータを接続することでミリ波帯通信に対応することが可能であった。
  • 送信した信号を受信側ですべてデータ落ちすることなく収録することが出来た。
  • LTE信号を送信することが出来た。
  • 収録したデータのオフライン解析でBER、PER、スループット(bps)などを取得出来た。
  • リモート制御を行う事で作業者一名での計測を実行することが出来た。
  • リモート制御には、当初2.4GHz帯Zibgeeモジュールを使用したが見通し外通信で不安定な現象が見られたため、920MHz帯通信モジュールに変更して安定した制御を行うことが出来た。

開発コンポーネント

本プロジェクトで使用・開発・外部委託したコンポーネントは以下の通りである。

内/外 備考
内製 2.4GHz/920MHz帯を使用したリモート計測ソフトウェア
内製 WiFi 信号送信・解析ソフトウェア
LTE 信号送信・解析ソフトウェア
使用 LabVIEW 2013 SP1
外部委託 ミリ波(30GHz)帯 – 5GHz アップコンバータ
ミリ波(30GHz)帯 – 5GHz ダウンコンバータ
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